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ジャズイン−その一瞬の輝き−

◆ 炭酸+紅茶の魔力

その昔、ジャズイン(JAZZINN)という炭酸入り紅茶飲料があった。
その発想は奇抜で、どことなくエキゾチックな怪しい雰囲気が漂ってくる。
その洗練された味は奥深く、それでいてサッパリとした爽快感を漂わす逸品であった。

ラベルに記載された「スッキリ飲める紅茶です」というコピーに違わず、炭酸と紅茶のバランスが絶妙で、さまざまなシチュエーションでおいしく飲んだものだ。
渇いた喉を潤したり、メニューを選ばず食事のおともにしたり……。

ジャズインは、1990年、日本ペプシコーラ(ペプシコ・インク日本支社)から発売された。
発売当初はテレビCMも結構流れていたように記憶している。
内容自体はうろ覚えだが、「大人の飲み物」という触れ込みだったと思う。



◆ はかない運命

自分のまわりでも好評で、それなりに売れているのではと思っていたのだが、わずか2〜3年のうちに静かに市場から消えていった。
味に関しては賛否両論あったのだろう。
万人受けしなければ、社会的には認められないも同じ。
ジャズインの持つ独特のおいしさは、その先の運命を暗示していた。

ジャズイン亡きあと紅茶の炭酸飲料を手に入れることは難しかった。
そういったジャンル自体がほとんど存在しなかったからだ。
いくつかのメーカーが時折、思い出したように発売しては消えていく。
しかもジャズインの味を受け継いでいるとは限らない。

「ジャズインはペプシコーラの姉妹品です。」と缶に印刷されているあたりからも、メーカー側の力の入れようが分かる。
それなのにいなくなってしまったジャズイン
自らのはかないいのちを知っていたかのような、一瞬の輝きだった。


◆ 忘れ形見

自分で作ってみたこともある。
炭酸水と紅茶を混ぜれば理論上は近いものができるはずだ。
配分など試行錯誤したが、結局満足のいくものは出来なかった。

発売から10年以上が経った。
いまだにジャズインに代わるもの、ジャズインを越えるものに出逢えていない。
いつの日かあの味と再開できることを願って、ここに知る限りのジャズインに関する情報を残しておきたい。


◆ ジャズインのすべて

品名
炭酸飲料
原材料
果糖ぶとう糖液糖、紅茶、酸味料、香料、着色料(カラメル)、ビタミンC、カフェイン
製造者
株式会社ビバックス(後にキリンビバレッジのグループ会社へ移管)
広島県広島市中区紙屋町2丁目1番22号
1990年4月1日設立。
事業内容は清涼飲料の製造および販売。
缶に記載された英文
JAZZINN:THE NEW SOFT DRINK WITH THE ADULT TASTE.YOU'LL BE SURPRISED AT THE UNIQUE COMBINATION OF BLACK TEA AND CARBONATION.AND,THE LESS SWEET,LONG-LASTING FLAVOR OF CAREFULLY SELECTED INDIAN TEA LEAVES IS IRRESISTIBLY SATISFYING.YOU ALWAYS FIND IT JUST WITH YOU.JAZZINN:IT'S THE WHOLE NEW KIND OF SOFT DRINK.
JANコード
4902570167571 350mlアルミニウム缶
バリエーション
350mlアルミニウム缶、1.5リットルペットボトル、300〜350ml位のワンウェイビン等。
商標登録
ジャズインおよびJAZZINNという名は、商標登録されていた。
出願日は「ジャズイン」が1990年4月3日、"JAZZINN"が1990年4月12日。
登録日はともに1992年8月31日だった。
権利者はニューヨークに本社のある"PepsiCo,Inc." 。
ただどちらも2002年8月31日に権利は消滅。
商標更新の出願はとられていない……。
最終生存確認場所
1993年3月末、広島県御調郡向島町(管理人による)。
8本のヒゲをもつ猫のマーク
初期の缶には猫のマークはないらしい。
懐かしのプルタブ
ステイオンタブへ切り換わる直前の製品だった。
口金(タブ)が缶蓋に残り、環境を汚さない、ケガを防ぐという観点から、1991年頃より急速にステイオンタブへ移行していく。
「あきかんはくずかごに」
現在はリサイクルを奨励しているため、このマークもあまり見かけなくなった。
最後の一本
管理人の手許に残る未開封の一本。
寿命が尽きるまで、半永久的に現状のまま保存します。
製造年月日は1991年12月11日。
同系統商品1 キリンビバレッジ G.G.Tea ティ・ソーダ
2003年4月1日(火)キリンビバレッジより、G.G.Tea(ゴゴティ)名で「ソプラノ・ピーチ」と「ティ・ソーダ」が発売される。
「ソプラノ・ピーチ」は紅茶飲料だが、「ティ・ソーダ」は炭酸の紅茶飲料。
飲んだ瞬間、確かに懐かしのジャズインの面影を感じた。
悪くはない。
ただオレンジ果汁と柑橘系の香りが加えられている点で、ジャズインとは隔たりがある。
テレビCMにはブリトニー・スピアーズを起用。
同系統商品2 リプトン ティーソーダ スパークル
2003年4月15日(火)リプトンから発売される。
リプトンブランドを持つ日本リーバと、サントリーによる共同開発商品。
2002年6月に静岡県で夏季限定発売されたもの。
期間限定での全国発売。
レモンティーに微炭酸を加えた味は、やはりジャズインを彷彿とさせる。
やや甘味が残り、ジャズインのような飲んだあとの爽快感に欠ける。
同系統商品3 ダイドードリンコ ミスティオ ティーソーダ
2003年3月3日(月)ダイドードリンコより発売される。
レモンティーを、ガスボリューム1.9という微炭酸水で割ったカフェスタイルの炭酸飲料という触れ込み。
世界三大銘茶と称される「ウバ」、「ダージリン」のブレンドを使用。
スパークル同様、レモンの風味が強く、ジャズインとは一線を画す。
同系統商品4 午後の紅茶 Special スパークリングレモン
キリンビバレッジより“スペシャル”シリーズ第3弾として2006年7月18日(火)発売される。
炭酸紅茶飲料とはいえ、ジャズインとは似ても似つかぬ味。
紅茶の風味は薄くレモンが前面に出ているうえ、甘味が抑えられていてカラッとした口当たりが特徴。
賛否両論の味だが、個人的にはアルコール飲料と割ったら合いそうな気がした。
410mlペットボトルで140円(消費税抜き希望小売価格)。

(2003/05/06)
追記(2006/08/12)


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